前十字靱帯損傷とは (ACL損傷 原因・症状)

前十字靭帯とは

前十字靱帯(以下ACL)は、太ももの骨の外後方から

 すねの骨に付着し、太ももの骨に対するすねの骨の前方への移動、

前内方へのねじれを防止する。

 ACLは運動の際(特に膝を伸ばしたとき)に脛骨が前に飛び出したり、

ぐらついたりしないよう「ストッパー」としての役割を果たしているという事になる。

  

前十字靭帯損傷の原因

 膝前十字靱帯損傷はほとんど外傷によって起こると言われており、

 膝関節の正常可動域を越えた動きを強制されたときに生じるが

『急激な方向転換』『ジャンプの着地に失敗したとき』

 などに受傷しやすくなっている。

 多くは、ジャンプ、着地、ひねり、ストップの際に

 膝にストレスがかかって受傷する非接触性損傷である。

 その他、膝に直接物体や人があたって損傷を起こす接触性損傷や、

 スキーでの受傷のように膝に回旋力や内・外反力が

 介達的に働いて受傷する介達損傷がある。

 受傷時の膝は軽度屈曲、膝が内に入っている状態で、

太ももの骨はすねに対してねじれている場合がほとんどである。ACL損傷 – Bing images

 ●脛骨が前方にずれながら内側にねじれるような力が加わると損傷する。

 ●接触性損傷と非接触性損傷がある。

 ●受傷スポーツ種目。

 男子:サッカー、バスケットボール、バレーボール、スキー、野球などが多い。
 女子:バスケットボール、スキー、器械体操などが多い。

急性期(受傷3ヵ月まで)

 受傷時、「ベキッ」とか「ボキッ」とかの断裂音(pop)を感じる。

 受傷時は膝を抱えてうずくまるが、

 
しばらくして立てるようになると膝が何かグラグラと不安定な頼りない感じとなる。

 直後に激痛、30~50ml以上の大量の関節内出血を生じる。

 この症状は1週間~10日で消失することもあるが、

 ACLを損傷したままスポーツ活動を再開すると、

 膝くずれ(Giving Way)、関節内出血、半月板症状(疼痛)などが

 頻繁に起こるようになる。

 これらの症状も1,2ヶ月で徐々に消退していくことが多い。

慢性期(受傷3ヵ月以降)

膝くずれ(giving way):歩いていたり急に振り向いたりするときなどに、
 
 膝がガクッとして崩れてしまう現象

 ◎太もも前面の筋肉の萎縮:太股の筋肉が細くなる 。giving wayに伴い、

 二次的に半月板軟骨損傷を引き起こし腫脹、疼痛を起こすようになる。

 膝がはずれるような気がして(aprehension)スポーツができなくなる。

 ●新鮮損傷:受傷時の断裂音(POP)、激しい膝痛、関節血腫(関節に血が溜まる)。

 ●急性期症状(膝の痛みと腫れ)は1週間か10日で消失するが、スポーツ復帰すると、

 また膝くずれ(giving way)と関節血腫(関節に血が溜まる)を起こす。

 ●陳旧損傷:急停止や方向転換で膝くずれ(giving way)、

 半月板症状(疼痛、locking)、関節水腫(水症)。

 これらの症状のためにスポーツを諦めざるを得なくなることもある。